2004年11月23日

マスコミのウソの見抜き方【書評】

 マスコミの情報にはウソが多い。というよりも恣意的に情報を選別し、
さも第三者のように発表している。

だまされるなよ!という怒りもあるが、中堅サラリーマンのためには、
本当にうまく言っている人は情報の見方が違うということに気づいて欲しい。

日経新聞の世界だけが正しいのではない。


■今回のご紹介本
『城野宏の情勢判断学』   城野 宏

城野宏の情勢判断学
城野 宏



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             ソーテック社
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●  著者はどんなひと?
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終戦後、4年間も中国共産党軍、国民党軍と戦闘を続けて一時は中
国の一部を占拠した、異色の才人。こんな人、当然今はいない。

帰国してからは、軍人の経験を生かした、世界的な情勢分析や一種
の成功法則を説いたひと。故人。
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●  本書の内容 
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世の中の有名新聞、雑誌を含む、あふれる情報にふりまわされない
で状況を判断する方法を教える。

この本、出版時期が古くて、ベトナム戦争や文化大革命の話が事例
になっているが、歴史好きの人はその状況分析も面白い。

【1】マスコミの言うこと

かつて、ベトナム戦争の最中だった頃、アメリカ側からの情報を聞
いていると、アメリカ優勢であり、ベトナム側の情報ではベトコン
優勢といわれ、どっちかわからないというようなことが多かった。

今も、ドルは買いだとか、不動産は買うなとか、ある事柄について
肯定的な情報と否定的な情報がこんがらがって、わからんというよ
うなことは多い。

新聞や評論家は、自分たちは事実だとおもって、発表者側の情報を
垂れ流してくる。したがってこれをウノミにする方が悪い。

日本は特に、マスコミに色がついていたり、評論家の弟子筋のよう
なものがあって、親分や上司の主張や意見や立場に反するようは事
は言いにくい。

国際情勢や経済状況のみとおしは、一日二日では変わらないから、
テキトーな事を言っていた評論家は、いい加減なことがばれにくく
、結構「カリスマ」ぶってやっていられたりする。

【2】あなたの判断は正しい?

占いのように、あたる、あたらないのように細かい事柄の予測の的
中は難しいが、全体の流れをつかむことは可能だ。

まず、判断と思っていることが、単に他人の意見なのか、タダの印
象なのか。はたまたいろんな条件を含んで方向を決めたことなのか
を区別すること。

区別するための手がかりその1。普通、人間は「こうだったらいい
な」という情報をあつめて、その流れで判断を下そうとする。この
自分の「希望」にながされていないか考える。

その2。物事を一方の側から見ないこと。商売の先行きを見る場合
にはその阻害要因と促進要因があるはず。作用と反作用をみる。

その3。衝突しているポイントをよくみる。例えばイスラエルとア
ラブの衝突では、2千年の憎悪の歴史なんかよりも、土地を追い出
された人々のナショナリズムとアラブ支配層からみた金銭的な利害
の2つが絡まっている。単純に紋切り型のフレーズに流されない。

その4。報道する人や当事者が変化を抑えようとするのか、または
変化をさせようとするのかで、受け取り方が異なることに注意する
こと。

【3】本音はどこにある?

衝突や矛盾やトラブル、問題点、いろいろと表現されるが、起きて
いることの本質を見抜くには、個々の参加者の本音や、ぶつかって
いる要因を細かく理解することだ。

普通衝突していること、問題になっていることはいっぱいある。そ
のうち何がメインなのかを見分ける。たいていはイデオロギーみた
いな空論ではなくもっとベタな感情や利害関係が要因。

主導権を持つのはどっちなのかを考える。普通は問題になっている
ときに50:50というのはくて、どっちかが主導権をもち、それ
も時間とともに変化していく。

例えば新規参入はする側が主導権をもつシェア争いだ。撤退すれば
そのせめぎあいは終わってしまう。その変化が先の予測のポイント
になる。

衝突している事と、他の事情の関係を考える。例えば、新規参入し
てくる会社の社内的な事情、担当者の位置づけなども、その新規参
入活動の大きなポイントだ。

ヒトが言うコトバは、どんな風にも飾れるが、その行動こそ本音。

【4】ホントの問題はどこにある?

衝突が妥協できるものか、そうでないかを見極める。妥協できるも
のは交渉で収まるように動いていくが、そうでないものは一方がつ
ぶされる、追い出されるまで続く。

この衝突の性質も、時によって妥協できないようなものになったり
、または妥協的なものになったり、さまざま変化していく。

状況が変わっていく原因は内部にあることが多く、外部要因は条件
であることが多い。発展しようという力の阻害要因の多くは、シェ
ア争いからの敗退よりも内部の闘争であったりする。

変化の原因は特殊な要因なのか普遍的な要因なのかによって、変化
の方向は変わる。伸ばしていく意欲や力の強いところは、いろいろ
な阻害があっても全体としてみたら、伸びていく。この意欲が普遍
的な要因だ

イデオロギーは、人間の感情や生活に関した欲求にくらべれば弱い
。長期的にみれば特殊なものだ。社会主義だとか、民主主義もおな
じ。

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●  本書の「学び」 
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 この本の学びは「ベストセラーに踊らされない方法」。

自分の人生に責任を持つ「大人」なろうとすると、自分で決めない
といけないことも、人の忠告に素直に従うのではなく、考えて判断
がいる。
 
例えば、「金持ち」になる方法があって、不動産をすすめるとする
、一方で必ず、「不動産は今は危ない!」という説明をする人がい
る。

「そうだ」という情報、「やめろ」という情報の両方を取り入れて
判断しようとするならばならまだまし。

普通は、強烈なキャッチ、例えば「家はまだ買うな」、に引っ張ら
れてある種の誘導をされてしまう。

特にベストセラーになるような本には引っ張られる。

今、家を買うべきか、会社を辞めるべきか、海外投資をすべきか、
転居すべきか?

それを判断するために、偏った誘導されないために、この本のトピ
ックが役に立つ。

 変化を双方の力関係と見る。情報は必ず何か色がついていると考
える。悪気はなくても、立場が言わせるコトバがある。

でも、このリクツを読めばOKではなく、日々、自分で情勢判断す
る実践が必要です。じゃないとすぐに流されます。特に最近は。

 そうこの本にも書いてあります。

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tatsux at 22:55 │Comments(1)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by グッチ    2004年11月24日 20:48
タツさん、ご無沙汰してます。
確かにその通りですね。

マスコミを始めとして、情報というものには必ず情報を発信する人の色が着いている物です。
でも、一見第三者の立場での意見のように振舞うから、一般の人は騙されてしまうんですね。

これらの情報を冷静な目で見ることの出来る人であれば、様々な情報を比較検討して自分の中で咀嚼することもできるのでしょうが、一般的にはマスコミや本などの形を取った物には、ある種の権威のようなものがあると錯覚しますから、ついつい、その内容を鵜呑みにしてしまいがちですね。

そして、それが次々と飛び火して行く。

情報化社会の恐ろしい点でもあります。

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