2004年09月05日
『「買ってはいけない」は嘘である』 日垣 隆著
「買ってはいけない」は嘘である
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● 著者はどんなひと?
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科学に強いライターらしい。最近では「偽善系」という本で一般に
善人に思われている評論家を切り捨てるという役回りを演じている。
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● 本書の内容
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本書の発刊当時ベストセラーだった、「買ってはいけない」という本。
相手を最初から「巨悪」ときめて、それをたたくために何でもやる、ひいてはそういう運動をつくることをもくろむ連中の手口とは!!
【1】さも、もっともらしく証拠だてる方法とは?
「週間金曜日」という市民運動家によく読まれている雑誌が連載し
て、ブックレットという形で本になった「買ってはいけない」とい
うベストセラーがある。
どういう本かを一言でいうと「含有している有毒性物質を取り上げ
て、購入すべきでない食品、薬品を挙げる本。挙げられたのは花王
のメリット、正露丸、マイルーラ、山崎クリームパン、など。
この「買ってはいけない」での断罪のパターンは、独自の検証もせ
ず、都合のいい文献から使える引用だけ取り出したり、被害があっ
たわけでもなく、被害者を取材もせずに否定する。専門的な記述を
ちりばめ、一見科学的に見せる。
たとえば「10代から30代の糖尿病患者にアンケートをとったと
ころ、そのうちの大半が、清涼飲料水を2−3リットルも飲んでい
た。」という証拠から、「桃の天然水」という清涼飲料水を断罪す
る。
だいたい、2−3リットルものむなよ。ということでしかない。
【2】「巨悪」を利用する
「買ってはいけない」は、基本的に「目立つ大企業をたたくために
、証拠をあつめる」というやり方。同じような商品がならんでいて
も、トップシェアの商品を槍玉に挙げる。
つまり、意図があって、結論も決まっていて、そのために情報を捻
じ曲げ、誇大表現するのだ。
「買ってはいけない」の著者たちの頭は、単純に消費者=弱者=善
=無罪、産業=大企業=巨悪=有罪という図式しかない。
だいたい政府批判や大企業批判はカンタンで、支持を受けやすい。
著者たちも、この大企業批判だけでサラリーマンに倍する年収を稼
ぎ続けてきた。これは安全圏批判で食っているということだ。
【3】環境ホルモンで子供ができないのはウソ?
「買っては・・・」では、有機野菜を食べている男性と、一般の食
事をしている男性を比べて、後者の精子の数が半分くらいという記
事を掲載して、環境ホルモンにより精子が激減するといっている。
これは意図的に事実を曲げている。この説のために、環境ホルモン
というコトバが一人歩きし、本当のことはまだわかっていないのに
危機をあおっている。
精子は毎回出てくる数が違うし、動き回るので精密な顕微鏡が必要
だ。そしてその方法も90年代になって確立されてきたものだが、
精子が減っている比較研究はそれ以前のものを使っている。
精子の数がかわらない、または増えているという統計も多くある。
極めツケに、環境ホルモンとの関連性をはっきり示すつながりはな
いのだ。
このようなアオリをすることで、研究予算や本、番組をつくる人た
ちがいることを忘れてはならない。「危ない!」といって世論をノ
ストラダムス化する方法は常套手段になっている。
【4】ダイオキシンはホントに猛毒なの?
「買っては・・・」に、大々的に宣伝されている、猛毒ダイオキシ
ン。これは「母乳が危ない、焚き火は危険、子供を生むな」という
幻想をうんだ。
ところが、これも根拠ない説であるうえに、おかしな方向に行って
いる。
ダイオキシンは猛毒である、母乳の汚染やアトピーもダイオキシン
のせい。ダイオキシンは非常な高温で償却すれば大丈夫。環境問題
はダイオキシンが最優先課題。など。
これらはすべて誤解である。
ダイオキシン自体による死者やガン患者は、いまだ見つかっていな
い。母乳中のダイオキシンが、乳児に影響を与えるという唯一のデ
ータは作成者本人よって撤回されている。
ダイオキシンよりも有害な科学物質は、たくさんある。ダイオキシ
ンを生産している会社はないから、この「ダイオキシン最優先説」
で他の危険な化学物質は免罪されている。
ダイオキシンがプラスチックの生焼けで発生するということから、
焼却炉を高温、大型化している。これにより逆にカドミウムのよう
な金属類などが解けて気化して飛び散っていく。こっちのほうがよ
っぽど危険だ。
この対応は一般ゴミが標的にされ、産業廃棄物の処理はまったく野
放し
になっている。
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●
● 本書の「学び」
●
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この本の学びは「正しい判断のためには、言っている人の立場を見
透かすコト」。
「買ってはいけない」とそのアンチは、ひとつの説について肯定と
否定の情報を判断する場合のよいサンプルになる。
立場が意見をつくろうとするという典型だ。運動家はこれまでうま
く言ってきたパターンで説明しようとする。つまり、「巨悪を切る
」だ。
いっぽう、日垣氏はエセ運動家を切るというパターンでたくさんの
著作を書いている。
書いている人間の立場を差し引いて考える。もう少し事実が見えて
くるように思える。
結局バランスですな。
ところで「買ってはいけない」。ブームになってましたよね。99
年ごろかと思います。200万部!売れたそうな。
この本が売れた要素は、
1にキャッチコピー
2に潜在的な「安全」「健康」ニーズに乗ったこと。
3になんとなく共通の敵になり易い大企業を狙ったこと。
アマゾンで「買ってはいけない」で検索すると、
「買ってはいけないマンション」
「買ってはいけない車」
「買ってはいけない化粧品」
「買ってはいけない、レンタルしよう」(笑)
などなどたくさん。
パワフルなコピーだったんですね。
「週間金曜日」という市民運動家によく読まれている雑誌が連載し
て、ブックレットという形で本になった「買ってはいけない」とい
うベストセラーがある。
どういう本かを一言でいうと「含有している有毒性物質を取り上げ
て、購入すべきでない食品、薬品を挙げる本。挙げられたのは花王
のメリット、正露丸、マイルーラ、山崎クリームパン、など。
この「買ってはいけない」での断罪のパターンは、独自の検証もせ
ず、都合のいい文献から使える引用だけ取り出したり、被害があっ
たわけでもなく、被害者を取材もせずに否定する。専門的な記述を
ちりばめ、一見科学的に見せる。
たとえば「10代から30代の糖尿病患者にアンケートをとったと
ころ、そのうちの大半が、清涼飲料水を2−3リットルも飲んでい
た。」という証拠から、「桃の天然水」という清涼飲料水を断罪す
る。
だいたい、2−3リットルものむなよ。ということでしかない。
【2】「巨悪」を利用する
「買ってはいけない」は、基本的に「目立つ大企業をたたくために
、証拠をあつめる」というやり方。同じような商品がならんでいて
も、トップシェアの商品を槍玉に挙げる。
つまり、意図があって、結論も決まっていて、そのために情報を捻
じ曲げ、誇大表現するのだ。
「買ってはいけない」の著者たちの頭は、単純に消費者=弱者=善
=無罪、産業=大企業=巨悪=有罪という図式しかない。
だいたい政府批判や大企業批判はカンタンで、支持を受けやすい。
著者たちも、この大企業批判だけでサラリーマンに倍する年収を稼
ぎ続けてきた。これは安全圏批判で食っているということだ。
【3】環境ホルモンで子供ができないのはウソ?
「買っては・・・」では、有機野菜を食べている男性と、一般の食
事をしている男性を比べて、後者の精子の数が半分くらいという記
事を掲載して、環境ホルモンにより精子が激減するといっている。
これは意図的に事実を曲げている。この説のために、環境ホルモン
というコトバが一人歩きし、本当のことはまだわかっていないのに
危機をあおっている。
精子は毎回出てくる数が違うし、動き回るので精密な顕微鏡が必要
だ。そしてその方法も90年代になって確立されてきたものだが、
精子が減っている比較研究はそれ以前のものを使っている。
精子の数がかわらない、または増えているという統計も多くある。
極めツケに、環境ホルモンとの関連性をはっきり示すつながりはな
いのだ。
このようなアオリをすることで、研究予算や本、番組をつくる人た
ちがいることを忘れてはならない。「危ない!」といって世論をノ
ストラダムス化する方法は常套手段になっている。
【4】ダイオキシンはホントに猛毒なの?
「買っては・・・」に、大々的に宣伝されている、猛毒ダイオキシ
ン。これは「母乳が危ない、焚き火は危険、子供を生むな」という
幻想をうんだ。
ところが、これも根拠ない説であるうえに、おかしな方向に行って
いる。
ダイオキシンは猛毒である、母乳の汚染やアトピーもダイオキシン
のせい。ダイオキシンは非常な高温で償却すれば大丈夫。環境問題
はダイオキシンが最優先課題。など。
これらはすべて誤解である。
ダイオキシン自体による死者やガン患者は、いまだ見つかっていな
い。母乳中のダイオキシンが、乳児に影響を与えるという唯一のデ
ータは作成者本人よって撤回されている。
ダイオキシンよりも有害な科学物質は、たくさんある。ダイオキシ
ンを生産している会社はないから、この「ダイオキシン最優先説」
で他の危険な化学物質は免罪されている。
ダイオキシンがプラスチックの生焼けで発生するということから、
焼却炉を高温、大型化している。これにより逆にカドミウムのよう
な金属類などが解けて気化して飛び散っていく。こっちのほうがよ
っぽど危険だ。
この対応は一般ゴミが標的にされ、産業廃棄物の処理はまったく野
放し
になっている。
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● 本書の「学び」
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この本の学びは「正しい判断のためには、言っている人の立場を見
透かすコト」。
「買ってはいけない」とそのアンチは、ひとつの説について肯定と
否定の情報を判断する場合のよいサンプルになる。
立場が意見をつくろうとするという典型だ。運動家はこれまでうま
く言ってきたパターンで説明しようとする。つまり、「巨悪を切る
」だ。
いっぽう、日垣氏はエセ運動家を切るというパターンでたくさんの
著作を書いている。
書いている人間の立場を差し引いて考える。もう少し事実が見えて
くるように思える。
結局バランスですな。
ところで「買ってはいけない」。ブームになってましたよね。99
年ごろかと思います。200万部!売れたそうな。
この本が売れた要素は、
1にキャッチコピー
2に潜在的な「安全」「健康」ニーズに乗ったこと。
3になんとなく共通の敵になり易い大企業を狙ったこと。
アマゾンで「買ってはいけない」で検索すると、
「買ってはいけないマンション」
「買ってはいけない車」
「買ってはいけない化粧品」
「買ってはいけない、レンタルしよう」(笑)
などなどたくさん。
パワフルなコピーだったんですね。
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tatsux at 09:10
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この記事へのコメント
1. Posted by
匿名希望 知恵美
2006年03月27日 21:38








