2004年06月20日

『会社にお金が残らない本当の理由』      岡本 吏郎著

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ビジネスの基本ルールは儲けることだが、さらに、郵貯の利回りを
上回らないと意味がない。

こんなに苦労して郵便貯金に預けるよりもカネがたまらないのなら
バカみたいだ。起業や経営の一般的な常識に絡めとられていると見
えなくなる、お金の残し方のサワリ。



【1】ビジネスというゲームのルールとコツを知らない人たち!

ビジネスの基本ルールは「儲ける事」。ただし、預金などの利息を
上回らなければ大負けといえる。

利益が出ればいいのではない。利回りを最大にすることだ。

さらに、ゲームに参加するための資格は、利回りの評価が正しくで
きること。単純に儲けがでたと喜んではいけない。中小企業がお金
を残すには大企業なみの利回りになって喜んではいけない。

それはなぜか?小額で資産運用するほうが、大きな額よりも利回り
はよくなるのが投資の世界。だから、中小企業の利回りは大企業を
超えていないといけない。

そしてゲームに勝つには、ビジネス環境を支配しているシステムを
知ること。

ゲームの到達点は一円でもお金を残すこと。すなわち内部留保。
いくら、マーケティングのテクニックが長けていても、システムを
知らなければ、金は残らない。



【2】ビジネスゲームの目に見えないシステムとは?

高度経済成長や、日本の社会主義のようなシステムが税制や社会保
険制度などの矛盾を覆い隠してきた。隠すものがなくなったいま、
本来のシステムを見る。

支出。まず気を配るのは「休日でもかかる経費」、すなわちリース
、家賃、利息。これと変動費を抑えることが工夫であり、大きな成
果になる。

借り入れ。借金は人の金をテコすること。うまくいけば、自己資金
は最小で大きな利回り。しかし、失敗するとこのシステムは逆に自
己資金はパーになって、借金返済に追われる。

だから借金は「ほぼ間違いのないケースのみ借り入れる」。つまり
、20万円のコストで100万円儲かる広告パターンが見つかった
ときなどだ。

リスク。本業以外のなれない市場では、リスクでしかない。100
%理解できないところで勝負すると金を失うだけだ。だから、熟知
したローリスクの本業でがんばることが、ハイリターンだ。


決算書。はもともと税金をとるための書式であり、中小企業が本当
の利益を見るようにはなっていない。税金を取る側がつくったシス
テムを知り、それを利用する。それにのれば金は出て行くだけだ。



【3】中小企業が抑えるべき数字は4つだけ。

自分の経営状況をチェックして、利回りを見る数値は4つ。一人当
たり付加価値、労働分配率、一人当たり経常利益、ROAだ。

1人あたり付加価値(粗利)は1500万は欲しい。そうでないと
、内部留保はできない。この数字をみていればいいくらい重要。

1人あたり経常利益は稼いだ利益を頭数で割ったもの。中小企業で
は5万円という会社も多いが、これでは、年平均5万円の給与
アップしたら、赤字になるということ。

ROA(総資産利益率)はすなわち、利回りだ。これが最低でも郵
便貯金のそれを上回らなければならない。とくに汗水ながして、苦
労しているのだから郵貯並の利回りではだめだ。

中小企業のオーナーは家計と経営数値が同じになっていることも多
い。これらの指標から、自分がとるべき給与、そして、抑えるべき
家計が見える。



【4】ビジネス万有引力の法則

ビジネスには、引力のような、逆らえない法則がある。そのいくつ
かを紹介する。

収穫逓減の法則。会社の規模を大きくすると、大変になるばかりで
収益が下がる。一つのビジネスをひたすら大きくしにくくなってき
た。税制もそれを後押ししていて、売上が増えると税率も上がる。

1:3:5の法則。売上1億、3億、5億でそれぞれ障壁がある。
この踊り場を超えるには組織を変えるなどのなにか違うことをしな
いと行けない。

プッシュカートビジネス。ビジネスとは最大の利回りを得ること。
そのためにはトコトン設備投資をケチるビジネスをする。その典型
が屋台(プッシュカート)だ。屋台をやれではない。ハードルを低
くするのだ。

3つの戦略と7つの戦術。まず3つのビジネス戦略を立てる。たい
てい、最初のものは思い込みが強くて、失敗する。しかしここから
得られる経験はとても大きい。2の手3の手があれば余裕だ。

さらにそれぞれの戦略に7つの戦術、たとえばどこに広告を打つな
どを立てる。アタリがきたら、そのやり方で拡大していく。なに?
そんな金はない?だからプッシュカートビジネスなのです。



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●  本書の「学び」 

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この本の学びは「世間並みを疑え」だ。

会社勤めの場合、年収一千万はひとつの大きな節目。「すごいです
ね」と他人に言ってもらえる。

しかし、会社の経営者で年収一千万をもらっていて、サラリーマン
と同じ生活をしていると会社は資金繰りが悪くなってつぶれるそう
だ。

中小企業は、節税のために役員報酬を高めに設定して、赤字にする
のが普通。ということは、通常会社が再投資をしたり、資金繰りを
したりするための内部留保はこの役員報酬に含まれるということに
なる。

だから、1千万もらって喜んですべて使ってはいけない。家計の貯
金も残し、内部留保も残した後の金が報酬なのだ。

「世間並みにしていただけなのに...」と思う。

でも、会社を巡るシステムにはオーナーの生活が世間なみか、どう
かは関係ない。内部留保がなければ資金は回らなくなる。それだけ
のこと。

「世間並み」という価値観に振り回されて、抑えるべき目に見えな
い「システム」にお金を持っていかれてつぶれる。

「いい人」も「世間並み」と同じ、やばい言葉。つまり人の価値観
の中にいること。

周りの人が漠然と常識、世間並みとおもっていることが本質的なコ
トなのか?「世間並み」にはまだまだワナが潜んでいそう。



「最初の戦略は失敗する。だから3つの戦略と7つの戦術を用意す
る」というのも、新規事業(起業はすべてそうですよね)をやる人
にとっては痛烈な指摘。

最初の戦略で失敗してもその経験から学べる体制、ゆとり、その後
のシナリオを持つこと。



この人は、目に見えないもの(つまり仕組みや、構造)を見ようと
して日々すごしている。

面白い警句、

「ローリスクだからこそハイリターン」

「成功する人はリスクをとらない」

「1:3:5の戦略を考えろ」

「一見なにか言っているようで、何も言っていない偉い人の言葉」

などなど、が散見される。二冊目も面白そうです。

購入するには
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tatsux at 12:02 │Comments(0)TrackBack(0)

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