2004年05月05日
『アイデアの作り方』 ジェームス・ヤング著

ずばり、「良いアイディアをどうやって手に入れるか?」という質
問の答えが本書。なんと88刷も重版しているベストセラー。
【1】アイディアはだれでも作れる。
アイディアは決して、ルーズヴェルト大統領のような偉人しかもて
ない特別な技能ではない。
誰でもアイディアを作れる。その公式はとてもシンプルだ。しかし
実行するとなると、困難な知的作業が伴うため、みんなが上手にで
きるわけではないだけだ。
広告代理店のように、アイディアを出すことを仕事としている人た
ちはこの公式を、意識的、無意識的に活用している。
この技術の習得には、原理と方法を理解して実行すればいい。
【2】アイディアの原理
原理は2つ。一つ目はアイディアとは、既存のものの組み合わせで
あり、決して全く新しいものの創造ではないということ。
例えば広告の場合は、ある製品と消費者に関する詳しい専門的な知
識と、世の中の様々な出来事についての一般的な知識との新しい組
み合わせから、よいアイディアが生まれる。
二つ目の原理は、新しい組み合わせを見つけ出すには、物事の間の
関連性を見つけ出す能力が必要ということ。一見してぜんぜん別の
事柄の関係を見つけ出すのだ。
本書のなかでは、精神病理学と広告の間から、感情を動かす言葉使
いという関連を見つけ出す例を紹介している。
【3】まずは資料集めからスタート
アイディアを生み出す、5つのステップを説明する。
一つ目。組み合わせるための知識を得るための資料をたくさん集め
る。集めるのは、特殊資料と一般資料だ。
特殊資料は、商品でいえば、その商品と消費者の関係がそれにあた
る。ありきたりの石鹸について皮膚と髪の毛との関係を調べた分厚
い資料から、その石鹸の売り上げを10倍にするアイディアが出て
きた例がある。
一般資料は、世の中の雑学だ。エジプトの埋葬方法やモダンアート
など、大学の一般教養で教わる価値はここにあるのだ。資料を集め
たら、カードやスクラップブックに整理しておく。
二つ目は、集めた資料の関係を考えてみる。カードやスクラップに
集めた資料をそれぞれ組み合わせたり、広げたりして考える。ジグ
ソーパズルを楽しむような感覚だ。これを飽きたり、行き詰るまで
やる。
【4】アイディアが自然に生まれる!
3つ目は、これまでの過程を放棄して、何でもいいから別のことを
やる。ここでアタマに入れた資料の消化段階に入った。
4つ目、突然ひらめいてくるのを待つ。お風呂に入る、ひげをそる
、散歩する、寝るなどの間に、アイディアが生まれてくるはず。
5つ目、出てきたアイディアはまだ原石だ。これを現実に合うよう
に展開させていく。この段階で忍耐強く、アイディアに手を加えな
ければ陽の目をみない。
アイディアを得ようと思えば、普段から一般的な知識を豊富にして
おく努力がいる。経済、社会、技術、文化、言語、いろんなことに
関心を持つことで、新しい組み合わせのためのパーツが豊かになる。
このアイディアを生み出す方法は意識して修練でき、高めていくこ
とができる。
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● 本書の学び
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本書の学びは「技術の習得には原理と方法に分けて考える」ことだ。
世の中には「○○する方法」というのが、たくさん氾濫している。
「成功する方法」、「お金を儲ける方法」などなど。
なにかノウハウを学ぼうとするとき、その時その場でしか通用しな
いやり方を学ぶよりも、本書のように「原理は何か?方法は何か?」
と意識的に分けて考えた方が、より応用が利くようになる。
例えば、「刺激的なチラシの作り方」という方法のみを知るだけで
は、広告媒体がチラシ以外のものになったときに応用できない。
加えて、原理として「人はキャッチコピーで、広告文の続きを読む
かを判断する」「10行程度読ませてしまうと、あとは惰性で読む
」などを知っておく。
するとチラシが、ホームページやメルマガになってもこの技術を活
用できるようになる。
この「意識的」というのが重要で、結果的に「原理と方法」という
分解方法にしたがってしまうケースはあるけれども、「意識的に」
行うことで、より考え方が整理されるはずだ。
「原理」がわかっていれば、後々、方法が陳腐化しても対応できる
し、方法をより効果的・効率的なものに向上させることができる。
「方法」がわかっていれば、「原理」をより理解することもできる
し、すぐに実行することができる。
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● お勧めレベル ★★★★☆ (5つ★で満点)
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【ワンポイント】極端にいうと30分でも読めるが、アイディア出
しの極意がわかる。ただし最近のビジネス書にはない硬い文章。
tatsux at 20:58
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