2004年05月03日

『一瞬でキャッシュを生む!価格戦略プロジェクト』 主藤孝司著

著者はカリスマコンサル神田昌典のパートナー。32歳なのに、
会長職のうえ、いくつも会社つくっては儲け逃げしているらしい。


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商売が儲かるかどうかを決める極めて大きな要素は、価格づけ。値
下げすることに腐心する常識を否定し、値上げして儲ける方法を説
く。

【1】中小企業が儲かる決め手は「値上げ」

世の中には安いのに売れない商品と、逆に高くても売れている商品
が数多く存在する。

一般に、ほとんどの会社はライバルの価格を判断基準にする方法や
、仕入れ値とマージンだけで決める方法をとっている。

このようなやり方で設定される、普通の中小企業が設定している自
社価格は安すぎて、事業を継続できない。

値上げは、商品開発などの新しい追加コストなしで、非常に短期間
で収益が激増する方法だ。

もちろん、ただ、値上げするのではない。

自社が提供したいサービス、付加価値、そのための営業コストを踏
まえた価格でありながら、なおかつ顧客からみた不安に思わず、高
すぎない価格設定を行うのだ。

【2】とはいっても?

「価格を上げて客が逃げていかないか?下げると量が増えるのでは
ないか?」という疑念が残る。

安いから来る客は、逆に安くなければこないという人が多い。だか
ら、常に値下げをし続けるという循環に陥ってしまう。

値下げすると一時的に売れるが、長期的には自分の首を絞める。ま
た、下げても売れないことも多い。

価格を上げることによって、集まってくる顧客もかわってくる。適
切なサービスを提供していれば、適切な客層から適切な代金をいた
だくということになる。

値段を上げて収益を増やした実例は多い。

例えば、コンビニは高級おにぎりを200円で販売して、成功して
いる。著者も、どこにでもある電話回線の取次ぎで圧倒的に高い価
格で成功した経験をもつ。

逆に値下げして苦しくなった例はマクドナルド、モスバーガーだ。

新聞紙上では「あたった」と言われているが、実は売り上げも収益
も落とす結果になった。

低価格戦略で生き残れるのは大手の、しかもごく一部だ。トップシ
ェアのマクドナルドでさえ、失敗している。

【3】値上げを成功させるために必要なステップ。

単に値上げするだけでも収益はあがるが、それなりのサービスを提
供しているという自負がなければ、クレームを生む。

値上げを成功させるには、商品に対して「安心」「ノウハウ」など
の付加価値を考えていく必要がある。

さらには電話対応、長時間の電話受付、納品や、アフターフォロー
までの付帯的な価値も検討すべきだ。

まず、やるべきなのは業界のサービスレベルを知ること。これを知
ることで、価格を上げても達成すべきサービス品質の目標が決めや
すくなる。

例えば、競合へ訪問してみる、競合商品を買ってみる、他者の広告
を見るなどの行動をしていくことだ。

次に、外部から見た価値を理解する。直接仕事の関係のない友人に
聞く、素人の新入社員に聞くなどが上げられる。現状を把握するこ
とで、目標値との差異を知る。

さらに、現場に出かけて、お客に購入動機を聞く。これによりお客
が自社に期待していることがわかる。そして考えるべき付加価値の
つけ方、接客の仕方などが見えてくる。

こうして見つかった価値をつけるために、組織の体制を変更しなけ
ればならないことも多い。実はここが実行上最も難しい。

これらのステップを踏んで、自社が提供すべき価値を目標設定し
、それにむけての実行ができるようになる。

【4】顧客の感情に基づく価格調査方法

価値の目標が決まったら、今度は具体的な価格を調べる。

商品の適切な価格には幅がある。安すぎると品質に不安をもち、高
すぎると手が出ない。その間が適切な価格帯だ。

価格帯の下限は顧客数が最大になる価格であり、上限は売価が最大
となる。

さらに、市場の反応率と単価をかけることで、売り上げや利益が最
大になる価格もわかる。

本書ではこれらの反応率や価格帯を調べることができる、ファクス
一枚のアンケート方法を紹介している。

価格のつけ方は、事業が導入期・成長期・衰退期のどこにいるかで
変わってくる。成長期の入り口では一般に値段が下がって爆発的に
顧客が増えるからだ。

値下げをすることも選択肢にはいることがある。そのときも単純に
下ずに、高額商品や高額パッケージを用意するなどして、粗利を落
とさない工夫をする必要がある。

※購入を希望される場合こちらからどうぞ↓
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●  本書の学び
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本書の学びは「自分の価値をあげるために、価格を上げる」だ。

著者は、お客さんに対するサービスの質を上げるために価値をあげ
なければならないと言う。

逆の視点でみると、自社または自分自身(自営をするなら)の価値
をあげていくために、値段を上げて、そこに見合うサービスを提供
できるために「あがく」必要がある。

競合と同じ価格づけを、なんとなくやっているのでは、結局、横並
びの中から「自社を選んでいただく理由」をお客さんに見出しても
らえない。

その場合には、選ばれないのだから、つぶれるなどして消えていか
ざるを得ないのだ。

別の本ではこのことを、ストレッチと呼んでいる。ストレッチ体操
のアレだ。自分を無理にも引き伸ばそうということ。

そうでないと存在価値がないのだ。

価値や価格を上げるための、付加価値探索活動が自分をストレッチ
してくれる。お客さんに聞く、周囲の人に聞く、自分であれこれ、
整理してみる。コレだと思うものを実行してみる。

実際に商品を企画すると、当然価格の議論がおこる。

量をさばくためには、ある程度安くないといけない、売れていない
んだから値下げして刺激しないといけない等だ。

結局、この本を読んで価格付けしても、実績を出さないと、これら
の反対意見を抑えることはできない。

これに対抗して試行錯誤することも大きな付加価値探索活動の一環
だろう。
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●  お勧めレベル  ★★★★☆ (5つ★で満点)
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【ワンポイント】予備知識として神田昌典の「あなたの会社が90
日で儲かる」を読んだ人向け。漠然と考えていた価格へのヒントが
みつかる。




tatsux at 08:04 │Comments(0)TrackBack(0)

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